プロローグ
とある地方市のはずれ、山あいの集落に鍾乳洞を奥の院とし、地底湖をご神体と祀る風変わりな神社があった。過疎が進んで賑やかな祭りは消えてしまったが、龍神を鎮めておくためだけにささやかな奉納の儀だけはそこで続けられていた。 神主と地区代表者だけで細々と行われていたその儀式だが、今年は様相が異なっている。物珍しさに惹かれたという動画配信者、その彼に神社を紹介した地元出身者、相談で興味を持った学者など、十人近くがぞろぞろと押しかけた。 ……そして、龍神の顎がひとりを呑み込んだ。
とある地方市のはずれ、山あいの集落に鍾乳洞を奥の院とし、地底湖をご神体と祀る風変わりな神社があった。過疎が進んで賑やかな祭りは消えてしまったが、龍神を鎮めておくためだけにささやかな奉納の儀だけはそこで続けられていた。 神主と地区代表者だけで細々と行われていたその儀式だが、今年は様相が異なっている。物珍しさに惹かれたという動画配信者、その彼に神社を紹介した地元出身者、相談で興味を持った学者など、十人近くがぞろぞろと押しかけた。 ……そして、龍神の顎がひとりを呑み込んだ。
15年前に夫婦と子どもが突然死する事件が起きた館を、見学ツアーのため訪れたのは、二人の探偵を含む六人の男女。 不思議な力で館に閉じ込められ、戸惑う彼らに、館に棲む何者かの霊は、解放されたければ15年前の事件の謎を解けと命じる。その直後、館の管理人が遺体となって発見される―― 過去と現在、二つの事件の謎を解くため、死霊たちの棲みつく館を探索して手がかりを集め始める探偵たち。謎を解くのは、果たしてどちらの探偵か――? 小説『ライアーハウスの殺人』等で大人気の推理作家、織守きょうや先生による初のマーダーミステリー作品!
1987年、スコットランド。高山地帯にある、湖畔の小さな村。事件など窃盗さえ起こらないこの村で、他殺体が見つかった。この村唯一の警官が胸から血を流し、道の真ん中に倒れていたのだ。そばにはダイイングメッセージらしき文字が残されていた。ただし、それぞれ異なる場所に2つ。一方には「85」、もう一方には「HITMAN」――殺し屋。こんな田舎の村に? はは、まさか。とはいえ唯一の警官が死んだ以上、きっと外敵であろう犯人を捜さなければならない。村人たちから推薦されたのは、警官がもっとも信頼していたとされる6人の善人たちだった――